ReJAPON 日本語版・ 質が高い日本の伝統産業に、現代の感性を加え、新たな価値観を創出するReJAPONブランドを海外に向け発信します

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株式会社 大直

Coporate Profille

 1974年設立。メーンの生産品は障子紙。85年、事業の柱は複数あったほうがよいとの考えから和紙製品を扱う「めでたや事業部」を設置しました。現在の売上比率は障子紙6に対し和紙製品が4。和紙製品の直営店を2店舗持ち、主に日本の季節感にあった製品を扱っています。
 海外の展示会には10年以上前から出展し、高い評価を受けていました。和紙製品を海外に、さらに浸透させる狙いなどから日常生活で使える商品開発を進め、工業デザイナーの深沢直人氏とともに「SIWA・紙和」ブランドを立ち上げました。

Story

 山梨県の市川大門(現市川三郷町)は千年の歴史を持つ紙の産地。原材料となる、こうぞ、みつまたや紙をすくのに必要な良質な水に恵まれていたことなどが栄えた理由です。1960年頃を境に和紙の生産方法は手すきから機械へと変わっていきました。
 現在、国内で生産されている障子紙の約半分は市川大門周辺で生産したもの。障子紙の需要の落ち込みとともに、生産量はピークだった78年当時の3分の1にまで落ち込んでいるが、ここ数年、生産量は下げ止まりの傾向にあります。

Interview

 伝統的な紙をすく技術は今後もつないでいかなければなりません。もう一つ大事なことは、事業を継続させ、時代を乗り切ることです。時代にあった売れ筋商品が生まれたからこそ、産地として千年の歴史を刻むことができました。人的資源も含めて、継続力や思いがなければ伝わっていきません。
 産地には自社のほかに仕入れ先、競合が存在します。それが集積しているのが産地の強みで、産地としていかに残っていくということが大事です。地域や自治体のバックアップ体制は整いつつあります。今後は海外進出に対しての対応など企業の意識改革が必要となってきます。

Recommendation

 大直の「SIWA・紙和」シリーズはバッグ、帽子、ブックカバー、眼鏡ケースなど日常で使う商品を複数ラインアップしています。バッグや雑貨は「ソフトナオロン」という自社開発の素材を使用。同素材はやわらかくしなやかな紙質で、破れにくく耐水性に優れるといった長所があります。
 「しわ」の読み通り、紙のしわが作る独特の風合い、優しさを表現しています。売れ筋は大小豊富に取りそろえたバッグで、同シリーズの製品はすべて山梨県出身の工業デザイナー深沢直人氏がデザインしています。
 直営店では便せん、封筒をはじめとした季節感ある商品を扱っています。特に干支をかたどった製品など正月に関する商品は充実しています。顧客との接点を重要と考え、国内販売の半数は直営の小売店で手がけてきたい方針です。
 また、海外展示会への出展をきっかけに、フランス、イタリアの小売店と直接取引を行っています。現在、海外売上比率は数%。アイテムにもよるが、半分以上を海外で売ろうと計画している製品もあります。今後は欧米、アジアの販路拡大にさらに力を入れていきます。

株式会社 大直

ONAO CO.,LTD.

URL: http://www.onao.co.jp/
住所: 山梨県西八代郡市川三郷町184-3



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