株式会社 三義漆器店
Coporate Profille
福島県の伝統工芸品の一つとして広く知られる会津漆器。県西部の会津地域がその産地です。1935年(昭和10年)創業の三義漆器店は、「笑顔のある暮らし」に貢献する企業理念を掲げ、400年以上の歴史を持つ会津漆器の伝統を尊重しながら、常に時代のニーズをとらえた漆器づくりに取り組んでいます。三代目となる曽根佳弘社長は、この地から海外も見つめています。フランスのパリで開催される国際インテリア見本市「メゾン・エ・オブジェ」には5年連続で出展しており、新たな市場開拓を目指しています。
Story
会津地域で漆器工芸が深く定着するのは1590年(天正18年)ごろとされています。この時に会津の領主となった蒲生氏郷(がもう・うじさと)公が産業として奨励したそうです。その際、前領地の近江(現在の滋賀県あたり)から木地師や塗師などの職人を呼び寄せたことで、一大産地が成り立つ基礎となりました。江戸時代が終わる幕末から明治維新における時代の転換期では、会津の地は戦場となり会津漆器も大きな打撃を受けました。しかし、明治時代の中期には力を盛り返して、現在でも日本有数の漆器産地として歩み続けています。
Interview
会津漆器に限らず伝統工芸品は時代とともに進化していきます。常に生活者に使っていただく「器」を作っていかなければならないと感じています。現代のライフスタイルや感性をとらえたモノづくりが大切になっています。伝統に固執することなく、受け継いできた技術を革新して次代につなげていきたいです。安心・安全・信頼の価値ある商品を提供していくことに努力し、新しい市場の開拓に挑戦していくことが求められています。努力の積み重ねで、可能性が広がっていきます。
Recommendation
三義漆器店では自社生産工場を持ち、多様なニーズに対応する生産体制を確立しています。会津漆器の産地では外注委託製造が多い中、品質を重視した自社での一貫生産に取り組み、自社開発のオリジナル製品も提供。木製から樹脂製などハイエンドからボリュームゾーンまでの多彩な「器」関連の漆器・合成漆器製品を用意しています。
日本国内向けのハイエンド製品は、国内産メープル(カエデ)を素地とする自社ブランドの「メープル」シリーズが好評です。一つひとつ丹念に手作りしています。いくつもの塗りの工程を施しウレタンで仕上げ、木地に水はしみ込むことはないです。木目や色合いが微妙に違うので目で見ても楽しめます。このシリーズでは従来から得意とするお椀はじめボウル、カップなどを手がけています。また、海外を意識した自社製品では、「pipicube」シリーズを国内外に投入しています。素地は樹脂で、ランチプレートなどを用意。電子レンジや家庭用食器洗浄機に対応できます。日本と海外の感性の融合を狙っています。
株式会社 三義漆器店
Sanyoshi Lacquer Ware Co.,Ltd.
URL: http://www.owanya.com/
住所: 福島県会津若松市門田町大字一ノ堰土手外1998−3