株式会社 酢谷
Coporate Profille
「自分たちの作っている物に、常に誠実であれ」
山中漆器の上塗師、二代目喜八が1882年に産地製造卸「喜八工房」として創業。現在の喜八工房には当時のcraftsmanshipが脈々と受け継がれています。伝統工芸山中漆器の中で一番の老舗。一流の技術を持つ木地師、下地師、塗師、蒔絵師を擁し、国産にこだわり、歴史に裏打ちされたデザイン力で、山中漆器のトップランナーとして日夜走り続けています。山中が世界に誇る木地挽き轆轤(ろくろ)の技術で薄く挽きあげた凛とした佇まいの器には定評があり、「見て良し、使って良し」あるいは「見る美、用いる美」の『喜八工房』と言われています。
Story
山中漆器の発祥は1580年。この地に生い茂る良質な木を求めて移住した木地師たちの、ろくろ挽きが始まりとされています。江戸時代の慶安年間には、全国から招聘された名工によって「千筋挽」「朱溜塗」「色塗漆器」など当時の最先端の技法が生み出され、日本最大の漆器産地である山中漆器の基礎が確立されました。木地は他産地の「横木取り」とは異なり、木が立っていた状態で木を輪切りにして木取りをする「縦木取り」の手法を用いています。縦木取りはとても難しい木地加工とされており、変形が少なく、割れにくいと言う特徴を備えています。
Interview
私たちは、一人でも多くのお客様に山中漆器に触れていただけるよう、山中漆器業界の誰も開拓していないマーケットを探し続け、いち早く商品を投入してきました。常に一歩先の未来を考え、思い描き行動し続けることを大切にしています。そしてもう1つ大切にしている事、それは常に誠実であること。作るからには絶対に正直なものしか作りたくない。漆器は一生付き合える器です。漆器を使う人が喜ぶ、それが私たちの喜びです。今もこれからも正直なものづくりを心がけ、末永くお客様とお付き合いしていきたいです。酢谷喜輝
Recommendation
国産の梓を山中漆器が世界に誇る卓越した轆轤技術により美しいフォルムに挽きあげ、拭き漆を施した。小、大の2サイズをご用意。曲線美あふれるモダンなフォルムでありながら、細い筋を削り入れ、落ち着いた艶消し拭き漆で仕上げることにより、どことなく寂びた風情も見てとれる。『モダニズム』と日本独特の美意識『渋み』の融合と言えよう。存在感のある美しい佇まいでありながら、手取り感が気持ちよく、手に吸い付くような質感は日常の食卓で使いたい。まさに「見る美、用いる美」。眼で楽しみ、掌でも感じることができる。日常雑器として使い込むうちに古びていく姿をも楽しみたい。そして愛着が湧いてくるに違いない。器を手に取って食べる日本の食文化ならではの楽しみ方であるが、この椀であれば洋の東西を問わず、心の美しい人達の琴線に触れてしまうであろう。日常使いの椀を1つだけ選ぶなら?と聞かれたら、この椀を薦める。喜八工房のアイコン的存在の『梓 糸筋椀』である。
株式会社 酢谷
Suya Co., Ltd.
URL: http://www.kihachi-web.com/
住所: 石川県加賀市山中温泉塚谷町イ323